ガイア【地球とそこにいる生命体、地球への愛、生命の力、母なる大地】

ギリシャ・ローマ神話

Gaia。ガイアは、ギリシア神話に登場する女神。地母神であり、大地の象徴といわれる。ただし、ガイアは天をも内包した世界そのものであり、文字通りの大地とは違う存在である。ヘーシオドスの『神統記』によれば、ガイアはカオス(混沌)から生まれ、タルタロス、エロスと同じく世界の始まりの時から存在した原初の神である。

ギリシャ神話ローマ神話英語
ガイアテールスガイア

ギリシア神話に登場する神々の多くはガイアの血筋であり、また人類もその血を引いているとされ、母なる女神としてギリシア各地で篤く崇拝された。未来を予言する能力を持つ女神であり、デルフォイの神託所は、アポロンの手に渡る前に元々ガイアのものであったとされる。また、地上のあらゆる事がその上で行われることから、誓言の神でもある。下図では、画面下に横たわっているのがガイア。

『季節の果実の幼児神を伴うアイオンとテルス・マーテル』(モザイク、紀元前 3 世紀前半)

カオス(混沌)から生まれたガイアは、自らの力だけで天の神ウラノス、海の神ポントス、山の神ウレアを産み、母となる。エロスのはたらきでウラノスと親子婚し夫とする。そのため、ウラノスは神々の王(第1世代)となった。そして、ガイアは、ウラノスとの間にクロノスをはじめとする男女6柱ずつの子どもを生んだ。これがティターン(巨神)である。またキュクロープス(一つ目の巨人)やヘカトンケイル(百本の手を持つ巨人)、ギガース(巨人、ギガンテスと呼ばれることが多い)、ピュトーン(牝蛇)、テュポーン(ギリシア神話史上最大最強の怪物)などの魔神・怪物を産んだ。

ガイアが生んだ魔人や怪物は、ウラノスに気に入られず、地下に閉じ込められてしまう。このことに反発、激怒したガイアは、息子クロノスに大鎌を授け、クロノスを懲らしめるよう命じた。ガイアの作戦は成功し、ウラノスは去勢(男根を切り落とすこと)され、地下から魔人たちは救出され、クロノスが神々の王(第2世代)となった。(この後は、クロノスがゼウスに打倒されることで、オリュンポスの神々の世代へと続いていく。ゼウスのページに詳しい。)

ウラノスがクロノスに去勢された後には、海の神ポントスを夫にしたともいわれている。

オラクルカードでは、ガイアは母なる地球そのもの、それを象徴するものとして登場する。英語「gaia」は「地球とそこにいるすべての生命体を含む」ことを意味している。文字通り、ガイアの手と心によって地球すべてが支えられているのである。また、ガイアは地球の生命を司る存在でもあるため植物の間を移動し、蜂蜜の甘さそのものであり、ミツバチを飛び立たせる力もガイアであるとされる。

キーワード

地球とそこにいる生命体、地球への愛、生命の力、母なる大地

関連するシンボル

ヴィーナス(アフロディーテ)

愛と美と豊穣の女神ヴィーナス(アフロディーテ)は、天空神ウラノスの性器がその息子クロノス(サトゥルヌス)によって切り取られ、海に投げ込まれたときに泡(アプロス、aphros)が発生し、その中から誕生した。この事件のきっかけとなったのは、ウラヌスの妻ガイアの計画によるものである。

『ヴィーナスの誕生』(サンドロ・ボッティチェッリ/1483年頃)

地球

ガイア(Gaia)は地球そのものを意味する言葉にもなっている。ガイアは、地球や大地を司る女神であり、地球を守っているとされる最古の女神ともいえる。

登場するオラクルカードデッキ

 『KEEPERS OF THE LIGHT ORACLE CARDS』 by Kyle Gray

Gaia(ガイア)【地球との接続】

ガイアのカードが現れたことは、ここ地球にいることを祝福されているといえるでしょう。地球にいる自分、バンザイ!です。地球にいる限りは、肉体があり、地に足をつけて生きていく必要があります。想像の世界やエゴ、恐れに囚われてしまうと、いつのまにか浮き上がって、地に足がつかないという状態になってしまいます。ガイアは地球とのつながりを思い出させるためにここに現れました。地球って、物質的なものが多いけれど、これはこれで魂にとっては必要なことなのです。宇宙や空想の世界にあこがれ続けるのではなく、地球に生きる地球人として、今ココの感覚を持って、生きていきましょう。今までも、そしてこれからも私たちを支えてくれる地球のために恩返ししてみるのもいいかもしれません。ちょっとした募金をしてみたり、自然を感じる旅に出るのも、地球としてはうれしいはずです。

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