アルテミス(ディアナ)【月の女神、純潔、処女、乙女】

ギリシャ・ローマ神話

Artemis、Diana。アルテミスは、ギリシャ神話が成立する以前から信仰されていた「地母神」を原型として発展してきた神格であるとされています。もともとは野山を支配する動物たちの守り神でしたが、時代とともに、狩りを司る処女神のアルテミスと同一視されるようになりました。

ギリシャ神話ローマ神話英語
アルテミスディアナディアナ(ダイアナ)

ゼウスとその愛人レトの娘で、アポロンは双子の兄。兄アポロンと同様に、気に食わない相手に矢を向ける短気な一面があり、狩りの女神として、弓と矢筒を持ち、猟犬かシカを連れている様子で描かれることが多い女神。処女神であり、純潔を象徴する。あるとき、若い王子アクタイオンに水浴場面を見られてしまい、ブチ切れた結果、彼をシカに変えて、矢を射って、猟犬に襲わせたというエピソードがある。アフロディーテと組み合わせで、淫欲と純潔の対比を表す。

『女狩人アルテミス』(フォンテーヌブロー派/1550年)

ローマ神話に取り込まれる際に、月の女神ルナと同一視され、頭部や額に三日月の飾りが描かれ、月の女神としての装いとなった。

手相において「月丘」は、小指の下、感情線よりも下側(手首寄り)の小指球の部分の盛り上がりをみて、「インスピレーション」や「想像力」などの強さをみていく。一般的には「想像力」が豊かであると「空想の世界」に生きる「空想家」と考えられがちであるが、「月丘」が月の女神アルテミスのパワーを受け取っていると考えると少し違った解釈が見えてくる。アルテミスは狩りの女神でもあるから、そのパワーが強いということは「集中力」が高い、また「行動力」も高くなると考えられる。実際、「月丘」から生命線に合流していく線を「旅行線」といい、「旅行や引っ越しなど、場所を移ったり、ふるさとから離れるほうが活躍できる」と解釈する。狩りの女神のようにあちこち動き回ったほうが、人生によい影響を与えるということである。つまり、月だからなんとなく神秘的=「想像力」「インスピレーション」というだけでなく、狩りの女神としてのエネルギーもしっかりと解釈に含まれているといえる。

キーワード

月の女神、純潔、処女、乙女

関連するシンボル

三日月

もともとの狩りの女神アルテミスが、ローマ神話に取り込まれ、月の女神ルナと同一視されるようなったことで、月の神の象徴である三日月を飾りとしてつけるようになりました。髪飾りとしてつけているか、空に浮かぶ三日月として表現されることもあります。また、同じように三日月のの飾りをつけている人物としてインド神話のシヴァ神がいますが、彼の場合は左向き(左弦)の三日月、アルテミスは上向き(上弦)の三日月で描かれることが多い。

シカ(牡鹿)

アルテミスのお供を務めるのは、牡鹿(Stag)です。立派な角を持っていることがポイントになります。同じシカを表す言葉として「Deer」がありますが、こちらは「Deer Hunting(シカ狩り)」という言葉に使われているように、「狩られるシカ」という文化的なイメージがつけられてしまっています。強くて勇敢な、森の王としての牡鹿(Stag)であることがポイントです。

猟犬(イヌ)

アルテミスは狩りの女神として、猟犬をお供にすることも多い。いつの時代もイヌは人間の頼れる相棒であり、狩りには必須の存在であるといえます。また、イヌは「誠実さ」の象徴でもあることから、純潔の象徴であるアルテミスのイメージにピッタリです。

登場するオラクルカードデッキ

 『KEEPERS OF THE LIGHT ORACLE CARDS』 by Kyle Gray

Diana(ディアナ) 【集中した意図】

アルテミス(ディアナ)の狩りの女神としての性質に重点が置かれ、狙った獲物(目標)に集中するのをサポートしてくれるというメッセージです。獲物に向かって矢を射るとき、その目は獲物だけをみつめているでしょう。自分が本当に成し遂げたいと思うことも、これと同じように、そこだけに集中することができれば、必ずつかめるはずです。また、月の女神の側面として、直感を信じること、そして月のサイクルによる影響、満月のときには集中力がさらにアップするということが説明されています。いずれも、アルテミス(ディアナ)が狩りの女神であり、月の女神でもあるということを理解していれば、簡単につながることがわかるでしょう。

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