アテナ(ミネルウァ)【正義の戦いの女神、知性と戦略、知恵、学芸、手仕事】

ギリシャ・ローマ神話

Athena、Minerva。戦争(正義の戦い)の女神、学芸や手仕事の守護神。オリュンポス十二神の1柱で、知恵の女神であり処女神。巨人パラスを打ち負かしたことから、パラス・アテナとも呼ばれる。

ギリシャ神話ローマ神話英語
アテナミネルウァミナーヴァ

ゼウスの最初の妻である、思慮の女神メティスとの娘。ゼウスは「メティスが男の子を生めば、その子が王位を奪う」という神託を恐れ、メティスが妊娠すると、メティスもろとも飲み込んでしまいました。しかし、メティスのお腹の子は、ゼウスの頭に移動して成長。ある日、激しい頭痛に襲われたゼウスが息子のヘファイストスに頭を割ってもらうと、そこからアテナ(ミネルウァ)が誕生しました。

アンドレア・マンテーニャによるミネルウァの絵画(1499-1502年頃)

生まれながらにして兜・鎧を身につけ、槍と盾を持っている、武装した姿で現れ、英雄の守護神として、ペルセウスやヘラクレス、オデュッセウスらを助けました。秩序ある正義の戦いの女神として、乱暴な戦いの神アレス(マルス)と対比されることも多く、何度も衝突し、そして何度もアテナ(ミネルウァ)が勝利を収めています。

アテネを中心とするアッティカ地方の守護神を決める際には、ポセイドンと技比べをして見事に勝利し、アテネの守護神となりました。

パルテノン神殿の「パルテノン」は「処女の部屋」を意味し、アテネの守護神であるアテナを祀る神殿です。紀元前447~438年に建造されましたが、現在でもその遺構をみることができます。

パルテノン神殿の遺構

世界最古の美人コンテストとされる『パリスの審判』において、ヘラアフロディーテと争い、賞品である黄金のリンゴを取り合った。判断を任されたトロイの王子パリスは、最終的に、アフロディーテに金色のリンゴを渡すことにして、アフロディーテの勝利に終わりました。

キーワード

正義の戦いの女神、知性と戦略、知恵、学芸、手仕事

関連するシンボル

フクロウ

知恵の女神であるアテナ(ミネルウァ)は、知恵や学問の象徴であるフクロウを、自身のシンボルとして従えていることがあります。現在でもフクロウは「森の知恵者」の象徴として扱われますが、知恵の女神アテナに従うものであることも重要なポイントになっています。

フクロウ

メドゥーサ

長い髪を持つメドゥーサが、ヘビの髪の毛そいう恐ろしい姿に変えられたのは、メドゥーサとポセイドンがアテナの神殿で交わったためであり、怒ったアテナ(ミネルウァ)がメドゥーサにそのような罰を与えたのでした。後にペルセウスによって、メドゥーサの首が切り落とされ、メドゥーサが退治された際には、その首をアテナ(ミネルウァ)自身の盾に取り付けたとされる。

『メドゥーサ』(エリュー・ヴェッダー/1867年)

登場するオラクルカードデッキ

『GODDESS POWER ORACLE』 By Colette Baron-Reid

5 Athena(アテナ)【知識】

正義の戦いの女神アテナ(ミネルウァ)のカードに、「知恵」というキーワードが書かれています。アテナの知恵とは、知性と戦略によって戦いに勝ち進んでいくことです。そこには力(パワー)に負けることのない、本当の強さがあるのです。今、アテナの「知恵」を得たということは、今の自分の努力が「勝ち」の方向に向かっている、そんな知恵をアテナが与えてくれているということです。これまでの努力が報われようとしているのです。もはや不必要に戦う必要もありません。勝つことが決まっているゲームに参加しているようなものです。あとは、勇気を出して、前に歩みを進めるだけ。もうすぐ、夢に手が届くでしょう。

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