わたしが一番はじめに手にしたオラクルカードが、この『DIVINE ANIMALS ORACLE』でした。どうしてこれにしたのか、正直に言うと「他にはないカードがよかった」こと、そして、なにより「他よりちょっと値段が安かったから」です。このデッキは、日本語で販売されていないので、他のひととまず被ることがないと思ったのです(今でも使っている人をあまり見かけない気がします)。また、当時は2000円台で手に入るカードを探していて、自分のなかでピッタリ来たのがこのデッキでした。
そんな邪な気持ちいっぱいで手にしたカードですが、これが最初でよかったと今でははっきりと感じています。このデッキで学ばされたことは①リーディングには背景知識が必要であること、②カードにもちゃんと波動があること、③カードの面白さ、です。最初に深い知識が必要なデッキに出会ったからこそ、他のカードにもそれが必要だと思えたし、その勉強が苦ではない、むしろ楽しい!と思えるようになったわけです。「若いときの苦労は買ってでも」をまさに教えてくれたカードと言えます。
DIVINE ANIMALS ORACLE:基本情報
動物たちの声とエネルギーは、ほとんどの文化や時代を超えて、常に私たちの人間の経験の一部でした。動物と、女神や神々との関係の物語は、2つのエネルギーを神聖な形に絡み合わせました。今こそ、この強力なパートナーシップを再び結びつけるときです。
地球上の動物や神話に注目したこの独特なオラクルは、本当に美しいだけでなく、正確で思いやりのある洞察を読者に届けてくれます。
『DIVINE ANIMALS ORACLE』裏面説明文より引用・翻訳
枚数:44枚
ガイドブック:176ページ
カードサイズ:128×90mm
パッケージサイズ:10.2×3.56×14cm
著者:Stacey Demarco
アートワーク:Kinga Britschgi
動物の持つ荒々しさをダイレクトに伝える美しさ
カードの質感は、ツルっとしていて、シャッフルしている段階から歯切れの良さを感じさせます。動物たちのあたたかさではなく、もっと高次な、より高貴なエネルギーが伝わってくるようです。ボックスの蓋を開けるたびに、なぜだかドキドキしてしまうのは、わたしが個人的に初心を思い出すだけでなく、このカードの持つ高い波動の影響があるのでしょう。
コーティングがしっかりとされている材質なので、使用によりカードの劣化がほとんどみられません。ほかの動物のカードよりも、動物の持つ荒々しい部分にスポットされているようで、シャッフル中のジャンプカードが出やすいデッキでもあります。そのくらい強さを感じるのです。
動物たちのデザインは、それぞれ神話をモチーフにCGと写真のコラージュで描かれています。雷を「バリバリ」させたり、風を「どーッ」と表現していたりしているにも関わらず、動物たちの姿はリアルに表現されていて、やりすぎという感じにはなっておらず、動物たちがちゃんとカッコよく描き切られています。そのため、優しい動物というよりも、美しく、かっこよく、そして激しい動物を感じさせてくれるのです。
箱の表の文字は、箔押しがされていて、箱を開ける前からワクワクさせてくれる工夫がされています。
直感的だが、高く、するどいメッセージ
全体のテーマが神話に登場する動物であるこのカードは、波動の高さをリアルに感じさせてくれるカードです。カードの下には「動物の名前」と「キーワード(単語)」が添えられています。この「キーワード」からだけでも十分にリーディングすることができますが、その背景にはちゃんと神話があって、それを感じさせるすばらしい絵が描かれているため、そこに高く、するどい言葉が生まれてくるのです。
神話と結びついている動物たちだからこそ、他の動物デッキにはない、高い視点と神がかったするどいメッセージを与えてくれる、そんな印象があります。「直感で読み解く」と言って、描かれていることをみてリーディングしているのを見かけることがありますが、このデッキは、絵柄から伝わるものを言語化することがむしろ難しく、そこに、より高いエネルギーが込められていると思います。
背景知識をガッツリ教えてくれる懇切丁寧なガイドブック
ガイドブックには「メッセージ」のほか、この動物が登場する「神話」、動物の「情報」「魔法の力」「象徴性」「生息地(レッドリスト)」がそれぞれの動物につき約4ページずつ書かれています。オラクルカードのガイドブックとして、背景知識をここまで丁寧に書いてあるものは珍しく、基礎の知識を固めるうえでは非常に参考になります。
ただし、はっきり言ってかなり難解で、特に神話はそれぞれの動物によって国も異なるため、登場する神々の名前(固有名詞)が読めなかったり、日本語訳が困難を極めます。リーディングをやりたいひとは、最初の「キーワード」と「メッセージ」だけを読んで、あとは気が向いたら勉強するようにすればいいでしょう。
日本の神話として「キツネ(Red fox)」が登場しています。海外のカードに日本のことが登場するとうれしくなるのは、わたしだけではないはず!ぜひ、チェックしてみてください!
一般的なオラクルの使い方、だが『飛び出し注意!』
このカードの使い方は、一般的なオラクルカードと同じように、シャッフルして引くという方法があります。ただし、動物の荒々しさを持つこのカードは他のカードとは違って、普通にシャッフルしているつもりでも、ジャンピングカードが多くなるのが特徴です。特に注意しながら、ゆっくり落ち着いてシャッフルする必要があります。
また、作者Stacey Demarco氏は「パンテオンテクニック」をオススメしています。カードをテーブルのうえに全部広げて、気になるもの、自分が惹かれるものを選びとるという方法です。それを今の自分へのメッセージとして、受け取ってみるのもおもしろいでしょう。
動物たちをもっとよく知るために。
動物たちの象徴はなんとなく知っているけれど「なぜ?」と言われると、深いところまでは知らないこともほとんどです。そこには、このサイトでも書いている「象徴性」というものであり、人類が動物たちを観察するなかで作られていった全人類に共通する無意識のイメージのようなものがあって、認識されているものということになっています。
多くのカードでは「解釈」とか「メッセージ」を主体に解説が加えられていますが、このデッキではその前段階である「神話」にまで話を広げ、深い理解が得られるようになっています。単にかわいいだけの動物で満足できなくなったら、神話の世界に触れてみるきっかけとして、おもしろいかもしれません。
神話の勉強になる反面、初級ではない。
がっつり勉強したいひとには、ガイドブックを読み込むことをおすすめしますが、その反面、簡単にリーディングを楽しみたいひとには少し難しい印象があるデッキかもしれません。直感的に読める部分もありますが、やはり、その真意をちゃんとくみ取ろうとしたとき、この絵に込められている神話を知っておいたほうがベターなのは言うまでもありません。そのため、初級や入門よりも、もっと深めるために適したデッキと言えます。
最初にこのデッキを買ってしまったわたしのように、泥沼にハマりたい方にはおすすめです☆
より高い道を目指すあなたに。
このデッキで語られている神話は、人間の深いところにある共通認識、つまり原型が物語として表現されたもの、そのものです。それは何も勉強していなくても、なんとなく知っていることが多く含まれています。(例えば、赤ちゃんの頃から「ぞうさん」や「きりんさん」は好きだったりします。)オラクルカードを扱う者として、さらにそれを深めるためには、そのおおもとを勉強してみることが役に立ちます。それを一網打尽に勉強できてしまうのが、このデッキといえるでしょう。
直感的なリーディングはもちろん、さらに高みを目指すために、さらにオラクルの道を極めていきたいあなたにおすすめのデッキです。単にかわいいだけの動物に満足できなくなったら、ぜひ手に取ってみてください。動物の聖性に触れ、動物の持つ荒々しいエネルギーに触れることができるでしょう。
カードに含まれる象徴一覧
- Gorilla(ゴリラ)
- Lynx(ヤマネコ)
- Red fox(キツネ)
- Owl(フクロウ)
- Wolverine(クズリ)
- Honey bee(ミツバチ)
- Armadillo(アルマジロ)
- Sea turtle(ウミガメ)
- Jaguar(ジャガー)
- Elephant(ゾウ)
- Deer(シカ)
- Fruit bat / Flying fox(フルーツコウモリ)
- Tarantula(タランチュラ)
- Seahorse(タツノオトシゴ)
- Snow leopord(ユキヒョウ)
- Meerkat(ミーアキャット)
- Wolf(オオカミ)
- Sea otter(ラッコ)
- Goat(ヤギ)
- Swan(ハクチョウ)
- Lioness(雌ライオン)
- Sacred ibis(アフリカクロトキ)
- Raven(カラス)
- Horse(ウマ)
- Peregrine falcon(ハヤブサ)
- Polar bear(ホッキョクグマ)
- Beaver(ビーバー)
- Butterfly(チョウ)
- Red-crowned crane(タンチョウヅル)
- Orca(シャチ)
- Hare(ノウサギ)
- Rhinoceros(サイ)
- Chameleon(カメレオン)
- Tiger(トラ)
- Bison(バイソン)
- Shark(サメ)
- Cat(ネコ)
- Hyena(ハイエナ)
- Peacock(クジャク)
- Bull(雄ウシ)
- Dog(イヌ)
- Dolphin(イルカ)
- Snake(ヘビ)
- Jackal(ジャッカル)
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