Starfish。海星、人手。ヒトデの多くは、体が平たい星形(☆)の姿をしている。世界でおよそ2000種、日本近海に限ってもおよそ300種が確認されている。その生息域は、潮間帯から深海、あるいは熱帯域から極帯域に至る世界中の海底だが、一方で淡水や陸上に生息する種はいない。
ヒトデの体は中央の盤と、そこから放射状に伸びる腕からなる。他の棘皮動物と同様に構造は五放射相称で、腕は5本であることが多いが例外もある。ヒトデの体は、表皮の下にある小さな骨片を隙間なく並べた内骨格に覆われている。骨片は炭酸カルシウムの結晶で、スポンジ状の多孔質(ステレオム構造)をしている。骨片は筋肉とキャッチ結合組織で繋がれているが、キャッチ結合組織は自由に固さを変えることができ、これにより体を柔らかく動かすことも硬直させることもできる。
ヒトデの食性は様々だが、最も多いのは肉食性である。主に動きの遅いアサリやホタテガイなどの貝類やフジツボなどを好むが、同じヒトデを含む棘皮動物や、動きの速いエビや魚を捕食したり、あるいは腐肉食をすることもある。小さな餌は口から胃に入れるが、口に入らないような大きな餌は、体外に出した胃で餌を包み込み消化吸収することもある。アオサや芝草などの海藻やサンゴを食べる種もある。
ヒトデは強い再生力を持つことでも知られている。ヒトデの骨格は細かい骨片がキャッチ結合組織などで繋がって出来ているが、このキャッチ結合組織を緩めることで自由に体を自ら切断することができる。そこからの再生力は強力で、失った腕が再生するのはもちろん、盤さえ残っていれば半分に割れても元通りの体に再生する。大発生したキヒトデやオニヒトデを駆除しようとバラバラにしたところ、かえって数が増えるという例も報告されている。
ヒトデの星型(☆)の姿は好感を持たれることも多く、海のイラストなどでヒトデが描かれる事も多い。水族館で触れる生き物としても人気がある。また、海辺の土産で乾燥したヒトデが販売される事や、観賞用に飼育されることもある。しかし、それ以外で実利的に利用されることはほとんどない。
オラクルカードにおいては、その特徴的な五芒星の形から「独自の方法」「直感」「拡大」「錬金術」「無限の可能性」、またあまり動くことのない棘皮動物の代表として「感情的感覚」「聖なるパートナーシップ」「寛大さ」と関連付けられて登場する。
キーワード
錬金術、無限の可能性、聖なる力、寛大さ
関連するシンボル
五芒星
五芒星は、陰陽五行の考え方の中心であり、「魂の進化」を象徴している。そのため、魔術や錬金術の象徴として描かれることが多く、ヒトデはまさにこの形をしている。
登場するオラクルカードデッキ
『The SPIRIT ANIMAL ORACLE』 By Colette Baron-Reid
ヒトデの五芒星の形は「魂の進化」の象徴です。人間の魂が進化していくことは、無限の可能性へ繋がっていくことそのものを表しています。今に留まり続けることなく、常に拡大を続け、次の場所を目指し続けることが、人間の進化であり、魂を活かすことそのものなのです。
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