Lord Shiva。ブラフマー、ヴィシュヌとともに、ヒンドゥー教の最高神である三大神の1つで、破壊の神。シヴァ神の破壊とは、次の創造を生み出すための破壊であるため、シヴァ神は「破壊と創造の神」ととらえることもできる。
パールバティの夫であり、ガネーシャ、スカンダの父。
シヴァが描かれる際の特徴としては、額の第三の目、首に巻かれたヘビ(エゴを飼いならすことを意味する)、三日月の飾り、絡まる髪の毛から流れるガンジス川、武器であるトリシューラ(三叉の槍)(インドにおける男性性の3側面:創造、保護、破壊者を表す)、ダマル(太古)が挙げられる。シヴァは通常リンガ(サンスクリット語で「シンボル」特に「男性器」)という形に象徴化され信仰される。
日本の七福神の1柱である「大黒天」はシヴァから発展した神格であると考えられている。日本の「大国主」とシヴァが融合したのが「大黒天」とされる。「大黒天」という名前はシヴァの別名「マハーカーラ」の漢訳である。また、「不動明王」もシヴァを恐ろしい形として仏教に取り入れた姿である。
神聖で、強力な父親の象徴であり、父性をもってサポートと指導を行う。破壊からの創造を象徴するため、失敗を乗り越え、次の行動へとつながることを助けてくれるといわれています。また、リンガ(男性器)という形は、宇宙と人間をつなぐ柱そのものを象徴し、シヴァは宇宙とのつながりをもたらしてくれる神でもあることがわかります。
キーワード
破壊と創造、神聖な父性、宇宙とのつながり
関連するシンボル
ヘビ
シヴァはナーガ(蛇)を首に巻いた姿で度々表現される。ナーガは釈迦(ブッダ)が悟りを開く時に守護したとされ、仏教にも竜王として取り入れられている。また、アダムとイブを誘惑したとされる悪魔としての側面やエゴの象徴でもあり、シヴァ神がエゴを飼いならし、克服していることを象徴する。
クジャク
シヴァが戦いに赴く際の乗り物として登場する。
シヴァ・リンガム
インドのガンジス川の川底から採れる石。「シヴァの男性器」を意味する名前を持つ。
登場するオラクルカードデッキ
『KEEPERS OF THE LIGHT ORACLE CARDS』 by Kyle Gray
シヴァ神は、破壊の神であることから、このカードが表すのは「破壊」からの「創造」という変化の時期にあることがわかります。つまり、現在移行期であり、これを超えていくことでより明確になった世界へつながっていくことができるということです。イノーベーションの時期であったり、予期せぬアイデアが浮かぶこともあるでしょう。新しい段階へ進んでいくには、それが必要です。シヴァ神がその変化を手伝ってくれているのです。「破壊」に恐怖を感じても、それは1つの側面にすぎません。そのあとには必ず「創造」がやってきます。シヴァ神の大きな父性に身を任せても大丈夫と信じるためのカードといえそうです。
『Gods and Titans』by Stacey Demarco
人生おいて、もはや不必要になったものを破壊するように促すメッセージのカードです。まさにシヴァ神の破壊の側面にポイントが置かれています。一方で、不必要なものまで破壊してしまうことのないようにと注意の呼びかけがあります。アルコールや薬物への依存など、破壊衝動が行き過ぎると人生の何もかもを無茶苦茶にしてしまいます。ここで破壊すべきは、あくまで自分にとって不必要になったもの、もうサイクルが終わったものであることに注意しましょう。
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