ブリギッド【火と春の女神、内なる炎、新しい成長、焼き払う】

ケルト神話

Brigid、Brigit。ケルト神話に登場する女神で、キリスト教が伝わるよりも前に、アイルランドで広く信仰されていた。火の女神であり、金属細工(鍛冶屋)、豊穣、家畜、作物の実り、そして詩、学者、育児(赤ちゃん)も司る。ブリギッドの祭日は2月1日のインボルク(春の訪れを祝う)の祭りである。

ブリギッドは、ダグザ(Dagda)(アイルランド神話の最高神)の娘。

しばしばギリシャ・ローマ神話のアテナ(ミネルウァ)ヘスティア(ウェスタ)と比較されることがある。

女神ブリギッドは、キリスト教の聖女ブリギッドとも同一視される。特に聖女として強調される場合には「キルデアの聖ブリギッド(Brigid of Kildare)」と表記する。キルデアのブリギッドは、468年頃にキリスト教徒となったという。彼女は敬虔で心根は優しく、慈悲を求めて父の家にやってくる貧者へ常に施しを与えた。ブリギッドは、牛乳、小麦粉、雑貨の他に、父の宝石をちりばめた剣をハンセン病患者へ与えた。彼女の父親は、ブリギッドは尼僧として生きるのが適していると考え、修道院に入れた。彼女は修道院へ入るとすぐに、アイルランド各地に修道院を建てていったという。525年頃、ブリギッドはキルデアで亡くなったが、ブリギッドの献身はアイルランド中に広まり、「ゲールのマリア」としても知られた。彼女が亡くなって数世紀後、アイルランド人宣教師らによってブリギッド信仰をヨーロッパにもたらされた。

キルデアの聖ブリギッド(ステンドグラス)(wikipediaより)

オラクルカードにおいては、火と春に関連する女神として、人間の成長にとって重要なことにエネルギーを向けるのを助けることができる人物とされている。すなわち、「情熱」や「内なる炎」の象徴であり、そこから「新しい成長」につながるものである。また、炎の象徴から「不要なものを焼き払う」ということも象徴する。カードにおいては、女神と聖人とがあえて区別されていることはないので、エピソードとして知っておくだけで十分である。

キーワード

火と春の女神、内なる炎、新しい成長、焼き払う

関連するシンボル

「火」は「内なる火」と表現するように「情熱」「愛」など人間の心の動きと密接に関係する象徴である。東洋医学では「火」は「心臓」や「血液」の象徴であり、人間の生命活動を維持するために必要不可欠ものとして考えられている。また、「愛」や「情熱」は人間の精神活動、成長において、なくてはならないものであり、女神ブリギッドの「火」の力も、このことと関連付けられている。

登場するオラクルカードデッキ

 『KEEPERS OF THE LIGHT ORACLE CARDS』 by Kyle Gray

Brigid(ブリギッド)【内面の強さ】

女神ブリギッドによって、火がもたらされていることを感じてみましょう。この火は、自分の内側にある「情熱」や「愛」の象徴です。自分の内側でも、この火が赤々と燃えているのです。この火のエネルギーによって、体は成長し、精神も成長しています。そんな力が私たちのなかにはあるのです。ブリギッドによって火をもたらされている、今、新しいプロジェクトやチャンスに飛び込む絶好の機会です。想像以上の成長がもたらされることでしょう。おもしろいアイデアに乗っかってみましょう。素晴らしい結果がもたらされるかもしれません。あなたのなかに、とても大きな力が宿っていることを感じながら、計画を進めてみましょう。いつの間にか、周囲も巻き込む、大きな流れにつながっていくことでしょう。

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