オラクルカードとタロットカードは、どちらも占いとして使用され、スピリチュアルなメッセージを受け取るためのツールですが、それぞれ異なる特徴を持っています。ここでは、初心者の方が混同しやすいポイントを、わかりやすく解説していきます。
オラクルカードとタロットカードの基本的な違い
まず、オラクルカードとタロットカードの最も大きな違いは「構成」と「ルール」にあります。
タロットカードは、一般的に78枚で構成されており、「大アルカナ」と「小アルカナ」に分かれています。小アルカナはさらに4つのスート(ワンド・カップ・ソード・ペンタクル)に分かれ、それぞれが異なる象徴を持っています。このように、タロットカードには一定の体系があり、基本的なルールに従ってリーディングを行います。タロットカードは、もともとカードゲームに使用されていたものであり、一般的なトランプカードの原型ともされているため、その構成は非常によく似ています。
一方、オラクルカードには決まった枚数や構成はなく、デッキごとに異なります。例えば、30枚程度のものもあれば、60枚以上のものもあります。オラクルカードの内容やデザインは、作者の意図によって決められており、統一されたルールが存在しないため、直感的に扱いやすいのが特徴です。
また、タロットカードは古代からの伝統的な象徴や意味が詰まっており、占星術や数秘術との関連性が強いですが、オラクルカードはその時代や作者の意図によって新しいテーマが生まれることも多く、より自由度が高いと言えます。
リーディング方法の違い
タロットカードは、カードの正位置(絵がまっすぐである状態)・逆位置(絵がひっくり返っている状態)を考慮したり、スプレッド(並べ方)を工夫することで、より詳細なリーディングが可能です。過去・現在・未来の流れを読み解いたり、状況の因果関係を分析するのに向いています。そのため、深いレベルで理解して使いこなすには、ある程度の学習や経験が必要になることもあります。
例えば、「ケルト十字スプレッド」などの複雑な展開法を使えば、質問者の現状や未来の可能性を深く掘り下げることができます。しかし、一方で、直接的なメッセージではなく、カードが示す象徴的な意味を読み解くことが重要であり、象徴初心者がすぐに習得するには少し時間がかかるかもしれません。
一方、オラクルカードは、直感的にメッセージを受け取りやすく、初心者でも簡単に使うことができます。たいていのオラクルカードでは、カードの意味が直接カードに書いてあり、それを読むだけもしくはそこから連想されることで、リーディングすることができます。オラクルカードは、1枚引きや3枚引き程度のシンプルな方法が一般的で、カードの意味を深く考え込まずに、自分の直感を信じてリーディングを行うことができます。デッキによりますが、逆位置の概念がない場合が多く、シンプルにポジティブなメッセージを受け取るのに適しています。
また、オラクルカードには「天使系」「フェアリー系」「アファメーション系」など、さまざまな種類があり、それぞれがまったく異なるエネルギーを持っています。そのため、リーディングの目的や自分の好みに合わせてデッキを選ぶ楽しさもあります。
タロットカードにもさまざまな種類があり、それぞれのエネルギーは異なりますが、リーディングの内容はデッキごとに大きく異なることはありません。むしろ、デッキを使い分けると、そのメッセージの伝え方のニュアンスが少し変わる程度です。しかし、そこにも個性はあり、読み取る側(タロティスト)にとっても合う・合わない、質問者の質問に対しても適するかどうか、ということがあります。
これは例えるなら「いろんな分野の専門家の先生に意見を聞く」vs「ある分野の専門家のいろんなひとの意見を聞く」という具合です。
どちらを選ぶべき?
では、初心者の方はどちらを選ぶべきでしょうか?
もし「深い分析をしたい」「過去・現在・未来の流れを知りたい」と思うなら、タロットカードが適しています。逆に、「気軽にガイダンスを受け取りたい」「直感的にメッセージを受け取りたい」という場合は、オラクルカードのほうが向いているでしょう。
また、どちらも異なる魅力があるため、両方を組み合わせて使うのもおすすめです。例えば、オラクルカードで全体的なメッセージを受け取り、タロットカードで詳細な状況を掘り下げるという方法もあります。
最近では、オラクルカードとタロットカードを併用するリーディング方法も人気を集めています。例えば、オラクルカードを「全体のテーマ」として使い、タロットカードで具体的なアドバイスを得るという手法です。こうすることで、よりバランスの取れたメッセージを受け取ることができます。
いずれにしても、今日その場ではじめたいなら「オラクルカード」、占いとしてガッツリ学んでいきたいなら「タロットカード」のほうからはじめるのがオススメです。どちらからはじめたとしても、この文章を読んでくださっているみなさんは、そこからどちらも勉強していくことでしょう(笑)。
まとめ
オラクルカードとタロットカードは、それぞれ独自の特徴を持っています。タロットカードは体系的なリーディングができ、論理的に状況を分析するのに適しています。一方、オラクルカードは直感的に使うことができ、ポジティブで端的なメッセージを受け取るのに最適です。
どちらを選ぶかは、自分の目的やスタイルに合ったものを基準に決めるとよいでしょう。気になるカードを手に取って、実際に試してみることで、自分にぴったりのツールを見つけることができるはずです。
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このように、オラクルカードとタロットカードにはそれぞれの魅力があります。ぜひ、自分に合ったカードを選び、日々のガイダンスとして活用してみてください。
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