アナグマ【グラウンディング、安全性、粘り強さ、行動、大胆さ】

動物

Badger。アナグマは、タヌキにも似ているが、タヌキよりも体の幅が広く、全体にずんぐりとした印象がある肉食動物。尾は短くて、四肢も太くて短い。また、四肢にはそれぞれに5本の指を持っているが、前足の爪はとても長く、地面に穴を掘るのに適している。

アナグマの毛色は背側が灰褐色や褐色などで、腹部と手足は黒っぽく、口先から目、耳にかけて暗い縞があり、その間は白っぽい。一見するとタヌキに似ているが、タヌキはイヌ科であるのに対し、アナグマはテンやカワウソなど同じイタチ科の動物である。

山地から平野部の森林地帯、雑木林、草原などに生息し、分布域が広い為、様々な環境に見られる。主として夜行性の動物で、昼間は巣穴に潜んでいることが多い。クランと呼ばれる5~6頭程度の家族単位で生活し、巣穴は水はけのよい斜面などを利用して、地下2~3mのところに、乾燥した木の葉などを用いて作られる。大きいものでは長さが50mを超え、時には100m近くになるともいわれている。巣穴の入り口も複数設けられていて、何世代にもわたる多数の集団で生活している。他にも単独でやつがいで生活するものの巣穴もあり、こういったものは家族で使う巣穴よりも小さく、入り口もひとつだけであったりする。また、アナグマが使わなくなった巣穴をキツネやタヌキなどが利用することもある。

アナグマは主にミミズや昆虫類などを食べるが、カエルやトカゲ、ヘビなどのほか、モグラやウサギなどの小動物、鳥類など、何でも食べる。また、雑食性で、果実などの植物食も食べ、果物が豊富にある時期はその割合も多くなり、時にトウモロコシやライ麦畑などを荒らすこともある。

野生での寿命は10~15年程度と考えられているが、短いものは6年程度とも言われている。天敵はオオカミなどの大型の肉食動物が挙げられるが、一番の天敵は人間で、害獣として駆除される他、狩猟の対象にもなっている。

日本昔話『かちかち山』には、タヌキが老婆を殺して「婆汁」にして食べてしまうという残酷な描写がある(近年では問題のシーンはカットされることが多い)。この物語の時代の日本では死者の埋葬方法として土葬が一般的であり、アナグマが墓を掘り返して食べていた、という話が残っていることから、『かちかち山』のタヌキはアナグマだったのではないか、という説もある。

オラクルカードでは、アナグマは「地面」に穴を掘って住むという習性から「グラウンディング」と関連付けられており、「地に足をつける」「安全性」「粘り強く取り組む強さ」「行動すること」の象徴として登場する。また、穴から出て活動することは、人間にとって「暗闇からの復活」や「大胆な行動」という象徴ともなる。

キーワード

グラウンディング、安全性、粘り強さ、行動、大胆さ

関連するシンボル

タヌキ

タヌキは、アナグマの使わなくなった巣穴に住み着くことで知られており、アナグマと間違われることがある動物。同じ穴から出てくるので「同じ穴の狢(むじな=アナグマの別名だが、タヌキにも使われる)」とまとめて呼ばれることがある。日本では、一般的に知られた動物だが、世界的な分布域はキツネやアナグマより小さく、極東のみに生息しており、世界的には珍しい。 しかし、毛皮用にロシアに持ち込まれたと思われるタヌキが、ヨーロッパの寒冷な地域から近年分布を拡大しているとされる。

登場するオラクルカードデッキ

『The SPIRIT ANIMAL ORACLE』 By Colette Baron-Reid

4.アナグマのスピリット(大胆不敵になる。)

アナグマがお花の飾りをたくさんつけて、頭には鳥の羽まで飾られている。つまり、住処である穴から出てきて、地上で活動していることを表しているカードであるといえる。そのため、メッセージは恐れず、大胆に行動するとなっている。アナグマは象徴的に、グラウンディングと関係づけられるので、行動力が高く、どんどん目標を達成していくとされる。ここで、地上に出ることは、アナグマにとってはリスクかもしれないが、行動しなければ豊かに暮らしていくことはできないのかもしれない。取るべきリスクは取るというのが、恐れず大胆に行動するということの意味なのである。自宅や決まった場所に落ち着いていないで、たまにはまったく違ったところに出向いてみると、思わぬ収穫があったりするのかもしれないと、アナグマが伝えているような気がする。

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